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検証 政務活動費 上(2017年9月22日 読売新聞)

検証
政務活動費 上

不適切支出 線引きは

 自民党県議団に所属していた沢田力氏(49)が、偽造領収書を使って政務活動費(政活費)を不正に受給したとして議員辞職した問題は県内に波紋を広げた。さいたま地裁でも先月、県議らの政活費の一部を違法とする判決が出されたが、県議会では、改革に向けた議論は依然として低調だ。政活費の現状と課題を探った。


「上限50%」判決に県議反発

 「社会通念に照らし、使途基準に合致しない違法な支出というべきである」
 8月30日、さいたま地裁で言い渡された判決。森冨義明裁判長は、2011~13年度の政務調査費、政活費について、民進党・無所属の会と刷新の会(解散)に所属していた県議の支出の一部を違法と認定し、約900万円の返還を求めるよう上田知事に命じた。
 判決で指摘されたのは、政務活動とその他の活動の区別が判然としない支出についての問題だった。
 対象となった2会派7人の県議らは、メガホンやスピーカーの購入費、職員の人件費などの8~9割程度を政活費で賄うなどしていた。ただ、メガホンなどは政務活動以外で使用可能なうえ、職員は政務活動だけをしていた時間が特定できないなどとされた。
 また、政活費で8割の費用を支払っている事務所に、「航空祭無料バスが基地内を運行!お帰りにご利用下さい」などの表示があった点を指摘。
「政務活動とその他の活動が混在し、一部は政務活動の必要性にかけるものであったことをうかがわせる」とした。
 事務所などについての指摘を受けた中川浩県議は「地元を訪れる人のため、地域振興の一環のつもりで表示した。線引きは難しく、単に政務活動以外はだめというのでは、議員の意見の多様性も反映されない」と反論する。
 判決では、政務活動とその他の活動の割合が判然としない支出の多くについて、「2分の1」を超えた部分を適法と指摘した。
 県議会側は、この判断に反発した。民進党・無所属の会の浅野目義英代表は記者会見で、「特段の理由なくざっくりと50%とした」などと批判。刷新の会の元代表で、自身も判決で指摘を受けた鈴木正人県議も取材に対し「政務活動の萎縮を招き、納得できない」などと反論した。共産党を除く全会派が判決を不服として控訴を求め、知事は13日に東京高裁に控訴した。
 政務活動とそれ以外の活動を明確に切り分けるのは困難との指摘も多い。県議会事務局によると、政活費で支出できる割合は各会派が自主的に定めている。
 東京都議会では、政務活動とその他の議員活動が混在する場合、政活費での支出の上限を2分の1と定めているが、そこに私的な活動が混在する場合、さらに4分の1まで下がる。都議会事務局は「政務活動は数量で計れない部分があるため、上限を設けている」と説明する。
 全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)は、さいたま地裁の「2分の1」判断について、「私的活動などが混在する場合に言及しておらず、緩い基準の判決だ」と指摘している。
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