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さいたま市、五輪会場電気バスで結ぶ 新都心~浦和美園 (2017年4月27日 日本経済新聞)

さいたま市、五輪会場電気バスで結ぶ 新都心~浦和美園

 さいたま市は2020年の東京五輪に向け、それぞれ競技会場があるさいたま新都心と浦和美園間を電気バス(EVバス)で結ぶ拠点間輸送システムを構築する方針を固めた。五輪期間中はさいたまスーパーアリーナと埼玉スタジアムの両競技会場間の輸送の定時性を確保する。五輪後は災害時にも役立つ市民の足として活用する。19年中に試験運行を始める考えだ。

 拠点間輸送システムは、国が省資源化などによる街づくりを支援する「次世代自動車・スマートエネルギー特区事業」の一環として整備する。市は17年度予算に調査費1350万円を計上しており、需要や必要となる設備などを検討する。

 詳細なコースは今後検討するが、バスケットボール会場となる同アリーナに近いJRさいたま新都心駅と、埼玉高速鉄道(SR)浦和美園駅間を15~20分で結び、大宮駅やサッカー会場となる埼スタまで延ばすことも想定する。首都高速埼玉新都心線や新見沼大橋有料道路を利用し、バスを優先して信号機を制御する公共車両優先システム(PTPS)も導入。停留所は最小限にとどめ、ほぼ直行させる方針だ。

 運行は民間事業者を募り、国の補助金も活用してEVバスの製作などを補助する。18年度には工事や路線バスの認定申請を進め、19年中に試験運行する。

 浦和美園地区は、SRで東京都心への鉄道の交通利便性は比較的高いが、大宮・さいたま新都心方面へ行くには乗り換えが2回必要で利便性が低い。埼スタも浦和美園駅から徒歩約20分かかり、アクセス向上を求める声が根強い。埼スタを本拠地とする浦和レッズの担当者は「大宮・さいたま新都心だけでなく、(公共交通機関で)県北から来場する人にも便利になる」と歓迎する。

 五輪後は災害時にも役立つインフラとしても活用する。EVバスの大容量電池は避難所やバス営業所の電源として活用できる。さいたま新都心は国の出先機関が集まり、災害時の首都機能のバックアップ拠点として期待されていることも考慮した。SRは東日本大震災当日に運転を再開するなど、地震に強い鉄道とされ、EVバスと組み合わせ都内への移動手段を確保しやすくする。

 市は、両地域を結ぶ交通手段について、「東西交通大宮ルート」としてLRT(次世代路面電車)の整備も検討してきた。市環境未来都市推進課は「LRTは沿線のまちづくりも含め検討するもので、今回は今ある街と街を最短でつなぐ手段として別に整備する」と説明。「街の機能をつなぐ交通を五輪レガシーとして残す」としている。
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