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「九条守れ」俳句掲載拒否 市に意見100件超、大多数が批判や苦情(2014年7月8日 埼玉新聞)

「九条守れ」俳句掲載拒否 市に意見100件超、大多数が批判や苦情

 さいたま市大宮区の三橋公民館が、毎月発行する公民館だより7月号の俳句コーナーに、公民館で活動するサークルが選んだ憲法9条を題材にした市民の作品掲載を拒否した問題で、市に寄せられた意見が7日までに104件に上ったことが8日、市教委への取材で分かった。大多数が批判や苦情だったという。

 掲載が拒否されたのは、さいたま市大宮区の女性(73)が詠んだ俳句「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」。

 意見は電話やファクス、メールで、市内にある公民館59カ所を所管する市教委の生涯学習総合センターや三橋公民館に寄せられた。同センターによると、公民館の判断に理解を示す内容も一部あったが、大多数が批判や苦情など否定的なものだった。

 同センターは掲載を取りやめた理由として、「世論が二分されているものは、一方の意見だけを載せることはできない。公民館の考えだと誤解されてしまう可能性もある」などと説明するが、市民の理解が得られない対応だったことが浮き彫りになった。

 市教委には現在、市内全館で発行している公民館だよりの明確な掲載基準などはないという。同センターは早ければ、今月中にも一定のルール作りを行う予定だが、「従来の考えを踏襲することになる」との方針を示した。

■掲載を申し入れ/共産党さいたま市議団

 三橋公民館が公民館だよりに憲法9条をテーマにした俳句の掲載を拒否した問題で、共産党さいたま市議団(山崎章団長)は8日、市教委の稲葉康久教育長に対し、俳句を次号に掲載することなどを求める申し入れを行った。申し入れ書では、「社会教育法23条は住民の活動を縛るものではなく、公民館自らを戒める法文。社会教育行政は政治学習や平和学習などでは多様な意見を表明し、交流の自由を保障する責務がある」などとする識者の意見を挙げながら、公民館の対応に抗議した。(1)作者に不掲載を謝罪し、次号に当該俳句を掲載すること(2)同様の問題が再発しないよう改善策を取ること―の2点を要求している。

 公民館を所管する市教委の生涯学習総合センターは、埼玉新聞の取材に、「共産党市議団には、再掲載も謝罪も行わないと回答した」と説明。「作者本人には、あらためて市の考えや不掲載とした経緯を直接話したい」との意向を明らかにした。

■「戦時中の言論統制」

 三橋公民館が公民館だよりに憲法9条をテーマにした俳句の掲載を拒否した問題で、東京大学名誉教授の大田尭さんと東京大学大学院教授の高橋哲哉さんは、埼玉新聞の取材に「戦時中の言論統制を思い出させる」などと述べた。

 さいたま市南区で6日に行われた映画上映会に出席した大田さんは「そもそも公民館は誰もが自由に利用ができ、意見を言える開かれた場。公民館側が掲載の可否を判断するのは、パブリックの域を超えている」と話した。

 高橋さんは「公民館側の対応は批判的な表現や言論を萎縮させ、戦時中の言論統制を思い出させる。俳句のような芸術の表現の場で、政治的中立の名の下に、制限を加えるのは憲法を超越した権力になっている」と指摘した。
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